yukicitaのブログ

大好きなサルサ(踊る方の)、映画、旅について書いてます。

ドキュメンタリー映画の役割とは...

山形国際ドキュメンタリー映画祭に初めて行ってきました!!

4日間滞在して、ボランティアをしながら鑑賞した作品を含め10作品。

正直精神的にかなり疲れた・・・

一度にたくさんのドキュメンタリー映画を見ることはあまりお勧めしないです笑

ドキュメンタリー映画は社会問題、過去の歴史的な悲劇を取り上げたものが多いので、人間ってなんて残酷なんだろうと気分が落ち込んでいくわけです・・・

もちろんポジティブなメッセージを発するものもありますが、圧倒的に観た後にもやもや感が残る作品が多いのは事実だと思います。

映画を観て映画好きな人々が「あの監督は~」とか「ここの表現が~」とか言っているのを聞きながら、それ以前に私たちが今生きている世界って、人間って何なんだろうとかそんなことをもんもんと考えていました。映画を勉強している学生としては失格なのですが笑

 

映画において人間の残酷さを告発する作品を作ることは果たして世の中を良くするのでしょうか?戦争や暴力をいつの時代も起こるものだと人々に信じ込ませることにならないだろうか。私はずっとドキュメンタリーは歴史の負の部分、光が当たらない部分を映し出すべきだと思ってきましたが、この映画祭で色々なドキュメンタリーを観てその考えが揺らぎました。

 

それはともかく、良質なドキュメンタリーが多かったのは事実なので、心に残った作品について簡単に触れておきたいと思います。

 

キューバのアフリカ遠征』(Cuba, une odyssée africaine, 2007)

1950年代~1960年代に巻き起こったアフリカ各国の独立運動キューバが精神的にも、軍事的にもどれだけの貢献をしたかにせまったドキュメンタリー。当時のアメリカ、ソ連キューバ、ヨーロッパ・アフリカ各国の責任者、兵士たちの膨大なインタビューを交えながら、アフリカにおける独立運動の複雑さを描いてる。当時のカストロ国際主義を唱え、弱い国々が協力し合いながら大国から独立を勝ち取っていくべきという信念のもとアフリカの独立に積極的に支援の手を差し伸べていたという事実を初めて知って衝撃でした。アメリカ側からしたら、キューバの功績なんて到底認められないわけで、取り上げられないのは当然なのでしょうが・・・劇場公開は難しいかもしれないですが、今回一番面白かった作品です。

 

『夜明けの夢』(Starless Dreams, 2016)

イランの更生施設で暮らす少女たちを追ったドキュメンタリー。イラン社会における貧富の格差、女性蔑視といった問題が少女たちの境遇やインタビューから浮き彫りになる。とても無邪気でかわいらしい少女たちが、自分の未来に希望なんか持たずに生きていこうとする姿はとても辛い。彼女たちの幸せを願わずにはいられない作品でした。監督も来場されていて、とても気さくで素敵な方でした。

 

もっときちんと定期的更新できるように頑張ります・・・